タタラのメモ 1
タタラのメモ 1
女の低い声が、風に乗っていた。
「どのレリジョンであろうと『願い』の類は"6ターン目,"の制限付き」
「ステータスの値にはどれだけ大きい数値でも入れられるが、2の15乗辺りの値に収めないと受け付けられはしない」
「BPとやらについては…どんな情報を漁っても、何の説明もない。フラグメント『ルーラー』対策になる指標だろうか?」
「『エフジューニ』のまじないが利用可能であることから、この星も件の門と通じるものであるらしい。門を潜った事のある者は、潜らなかった者に対しては非常な情報的優位を持っているものと思われる」
「エフジューニでフラグメントを総浚いしてみても、『カエル』が最も理解し難い。『カエルになる』はなぜ『カエルの付与』と明記されていないのか?ステータスに依存しない恐ろしい状態変化の可能性について注視」
「次いで、場間合。具合が悪くなれば兎で逃げ、歴戦の勘で追い討ちしていた頃が懐かしい。経験上、10か20で両者追放による戦闘終了が訪れるはずではあるが、この閾値が不明である以上は確実なことは言えない」
しばらくのしじまの後に、一拍の呼吸を挟んだ。
「ここでは、何でもできて何にでもなれるとの事だが、このような事を宣い、そして最後に『何でも』を享受するのは、手段を選ばず己の利益を求む者ばかりである」
「…ここが門に通ずるのであれば、略奪者ではなく、簒奪者として振る舞うのも"鑪"の在り方かもしれぬ」
あとは、何もない。