学習完了
学習完了
私の戦闘記録5件を保存……。
この世界で行われた全戦闘記録を保存……あら、私以外にもデータ収集をしている戦士がいるみたいね。
親近感を覚えるわ。公開データのようだし拝領しましょう。
スキル使用率も発表されているわね。ここから分析できることもありそうだわ。
「願い」がダントツ1位であることから、GG陣営が最も人気だったことも窺えるわね。
さて、おそらくこの度初めて開かれたこの世界での戦い。
「自分の思い通りに動けた」という戦士は何人いるのかしら?
私は完璧ではなかった。
本来であれば私は相手の最も高いステータスを学習し、それを自身に反映させた状態で次の戦闘へ参加する設計だった。
この戦いが実用的な高ステータスの戦士で溢れる場所だったならば攻撃的な私に。
ユニークなステータスが尊ばれる場所だったならば様々な個性を反映した私になって学習を終えていたでしょう。
その機能の入力についてはうまく反映されなかった。
だけど継戦機能はきちんと作動し、戦闘の学習を不足なく行えたので問題ないわ。
何より私は満足するまで戦闘に触れられて楽しかったしね!
この世界にせよ、あの祭りにせよ、私達は私達のホームグラウンドではない場所で戦っている。私達の知らない法則で満たされた戦いに身を投じている。
いかに勝つか、思い通りに動くか、戦略を練ることになるでしょう。そしてうまくいかないこともあるでしょう。
その時、勝利は片方しか得られず、双方の要素および世界のルールが強く関わるものだから、実現は容易ではなく連勝となれば極めて難しくなる。
自分のやりたいことができたか、のほうが勝敗関わらず実現できる可能性が高い。
今回私が見てきた限りでは、戦闘方針が明確で自己表現寄りな戦士はとても生き生きと動いていたしね。
とはいえそれができたのは、一部のスキル効果…「コールドゲーム」のような強制戦闘終了効果が弾かれていたおかげ。
これは誰かの願いによりもたらされていた平和があったから叶っただけに過ぎないのかもしれない。その戦士には感謝しかないわ。
もし次回があるならば、その時はもっとルールの書き換え合戦が起こるような場になっているのかもしれないわね。
もっとも、あの悪魔は「天使が見た果ての景色を二人で見に行きたいのよ!だから強くなくちゃ!」と言って聞かないでしょうけど。
やりたいことを二人でやって叶えることだって、果ての景色に負けないくらいいい経験になると思うわよ?
様々な戦い方があったことを教えてあげましょう。
あの子のおまじないの話も伝えてあげましょう。
お土産も見せてあげましょう。
帰ってからが楽しみね!
――――戦いの熱気が残り、ささやかな彩りが加わり、真っ白だった空間は訪れた時よりも温かみを感じる。
そこに翼を持つ鏡がある。様々なデータを映し出していた光は収まり、その姿も消えた。